Art + Culture

福村彩子の魅力的なオクシモロン:抽象画に反射している人間の条件 @ YUKI-SIS FUKUMURA Ayako's Fascinating Oxymoron: Reflecting the Human Condition in Abstract Painting @ YUKI-SIS

画家 福村彩子 Painter FUKUMURA Ayako

アーティスティック・プラクティスにおける抽象画は、歴史的に長いアート・リネージがありますが、最近、注目されているジョアン・ミッチェル (Joan Mitchell)も、その代表者の一人です。彼女は造形上の実験をともに行いながら、新しい絵画を創造しました。2カ月前、スイスのアート・バーゼルでも、様々なブースの中で、ミッチェル作を見かけました。(1)

ジョアン・ミッチェル Joan Mitchell
ジョアン・ミッチェル作 Joan Mitchell 「Untitled」1959, Lévy Gorvy booth, Art Basel 2018

また、2012年、東京都現代美術館で観た、「実験工房」と関連している、傑出した福島秀子の絵画はとても印象的でした。(2)

福島秀子 FUKUSHIMA Hideko
福島秀子 FUKUSHIMA Hideko

ヨーロッパで始まり、米国でも広まったモダニズムは、実は、アジアの芸術の影響がなければ、決して発展しなかったと言えます。
そして、ニューヨークで生まれた抽象表現主義は(3)、日本のアートシーンに強いインパクトを与えているというサイクルです。

今月、東京日本橋にあるYUKI-SISギャラリー (4)で、まさに、ジョアン・ミッチェル、福島秀子と似た共通点を持つ、福村彩子さんの抽象画を興味深く拝見しました。ミッチェルよりフェミニン的、しかし、親密な作品観で、強い筆運びが似ています。
特に、キャンバスの感触を生かしつつ、じっくり絵に濃淡をつけ、異なる色合いを用いた、ペインタリー・プロセスの特質を、鑑賞者は味わう事ができます。

福村のアーティスティック・プラクティスには、曖昧なポエトリー・ランゲージや、一部に絵画療法的要素を含み、少女時代のアイデンティティー探しから、大人の円熟した製作まで、現代日本女性論、広い人生観により、「人間の条件」 (condizione umana)として、面白い検討・解釈ができます。

様々な意味で、自己同一性の表現力を選んだ媒体に映り、時々、幻影を含む感情を他者に投影する福村さん。
アーティストのバルネラビリティー、成長の仕方が見られるコンテクストから、無意識的に、知覚できる変化を示しています。
社会人の解放や、ダイアリーが、インディペンデンスや多面体のあるアート実践を再考・象徴した展覧会となっています。

次は、ある程度の大型キャンバスのようなタブローで、アーティストの進化的な現象世界のインスタレーションによる個展を期待しています。

東京、2018年8月21日
亜 真里男

(1)
ジョアン・ミッチェルのアート・ディーラーが突然変更に:「このアート界はとても野蛮になった」/ (+ ポンピドゥー・センター・メッス画像)
In the context of recent changes by Joan Mitchell’s art dealers: : “This art world has become so uncivilized” // (+ pics from the Centre Pompidou-Metz)
http://art-culture.world/articles/joan-mitchells-art-dealers-problem-this-art-world-has-become-so-uncivilized/

see also the genre “Gestural Abstraction”

Women Artists and Postwar Abstraction | HOW TO SEE the art movement with MoMA curator Starr Figura

(2)
東京都現代美術館  常設展示室
MOTコレクション「特集展示/福島秀子」
クロニクル1964-/OFF MUSEUM、2012年
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/year.html

(3)
The Art Newspaper
What debt does mid-century American abstract painting owe to Monet?
David Anfam, 17th August 2018
quote:
“Modernist”, that is, if one accepts the US critic Clement Greenberg’s narrative theory of a progressive surrender to the medium, a pictorial push towards flatness, homogeneity and blandness. Unfortunately, none of the Abstract Expressionists did.
https://www.theartnewspaper.com/review/what-debt-does-mid-century-american-abstract-painting-owe-to-monet
クレメント・グリーンバーグ
https://en.wikipedia.org/wiki/Clement_Greenberg

(4)
福村彩子 個展 “LIFE/LIVE” @ YUKI-SIS
Solo Exhibition by FUKUMURA Ayako
企画 Curated by 小泉有紀 KOIZUMI Yuki
103-0023 東京都中央区日本橋本町3-2-12,#202 
Tue.-Sat. 12:00-19:00 Close on Sun. Mon. National Holiday

Nihonbashi Xio Lou #202, 3-2-12, Nihonbashi Honcho, Chuo-ku, Tokyo 
http://yuki-sis.com/

福村彩子 FUKUMURA Ayako「Sweet Sweet Tokyo」2011
福村彩子 FUKUMURA Ayako「Sweet Sweet Tokyo」2011
福村彩子 FUKUMURA Ayako「Sweet Sweet Tokyo」2011、部分
福村彩子 FUKUMURA Ayako「Sweet Sweet Tokyo」2011、部分
福村彩子 FUKUMURA Ayako「lucky shoes」2012
福村彩子 FUKUMURA Ayako「lucky shoes」2012
福村彩子 FUKUMURA Ayako「朝ごはん大好き」2013
福村彩子 FUKUMURA Ayako「朝ごはん大好き」2013
福村彩子 FUKUMURA Ayako「毎日がパレードなわけない」2018
福村彩子 FUKUMURA Ayako「毎日がパレードなわけない」2018
福村彩子 FUKUMURA Ayako「and mom」2018
福村彩子 FUKUMURA Ayako「and mom」2018
福村彩子 FUKUMURA Ayako「忘れて DANCE」2014
福村彩子 FUKUMURA Ayako「忘れて DANCE」2014
福村彩子 FUKUMURA Ayako「donzoko girl high a girl」2018
福村彩子 FUKUMURA Ayako「donzoko girl high a girl」2018
福村彩子 FUKUMURA Ayako「ぜんぶだいなわけ」2009
福村彩子 FUKUMURA Ayako「ぜんぶだいなわけ」2009
福村彩子 FUKUMURA Ayako「ぜんぶだいなわけ」2009、部分
福村彩子 FUKUMURA Ayako「ぜんぶだいなわけ」2009、部分
福村彩子 FUKUMURA Ayako「ぜんぶだいなわけ」2009、detail
福村彩子 FUKUMURA Ayako「ぜんぶだいなわけ」2009、部分
福村彩子 FUKUMURA Ayako「no title」2004
福村彩子 FUKUMURA Ayako「no title」2004
福村彩子 FUKUMURA Ayako 文1
福村彩子 FUKUMURA Ayako 文2
福村彩子 FUKUMURA Ayako 文3

今日のおまけ:

photo shooting at the gallery…

ギャラリスト・ディレクター 寺嶋由紀さん
Artist 福村彩子 FUKUMURA Ayako & Gallerist 寺嶋由紀 TERASHIMA Yuki @ Gallery YUKI-SIS