Art + Culture

両手をポケットに突っ込んで歩く副総理・財務大臣 麻生太郎 Deputy Prime Minister and Minister of Finance ASO Taro walking with his hands in the pockets

1
2
3
4
5
6
7
8
13
14
15
1
2
3
4

2021年9月6日:

1a1a

ーーーー

2018年8月5日 アップデート:
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/174784/080200153/?n_cid=nbpnbo_twbn

7月27日の午後、麻生太郎財務大臣が財務省の幹部人事を発表したというニュースが伝えられた。
 テレビの映像を見ていて私が強い印象を抱いたのは、伝えられている人事の内容そのものよりも、麻生大臣の横柄な態度に対してだった。
 大臣は、記者に
 「大臣の認識としても今回の人事はベストだということでよろしいでしょうか」
 と問われて
 「思ったから私が任命した。忘れんでください。人事権はあなたにあるんじゃない。オレにあるんだから」
 と答えている。
 なんともあきれた言いざまだ。
 が、見て腹が立つのかというと、意外にそうでもなかった。
 「この人はどうしていつもこんなに威張っているのだろうか」
 と思うと、むしろ笑いがこみあげてくる。
 あるいは、この人の人気の秘密はこういったあたりにあるのかもしれない。
 つまり、誰もが互いの意図を斟酌し合ってはオノレの行動をチマチマと制御しているこの国にあって、常に一貫して空気を読まない小動物じみた頑迷さが、見物用のキャラクターとしてのこの人の挙動に、ある種の魅力を賦与しているということだ。
 記者には腹が立つ。
 どうして黙って言われっぱなしになっているのかと思うと、どうしてもイライラするのだ。
 「仮にも大臣が記者に向かって言って『オレ』はいかんだろ」
 「きょうび、小学校の先生だって教室のガキにこんな言い方はしないぞ」
 「っていうか、これ、普通の会社で上司が部下に言ったら即パワハラ認定じゃないか?」
 「たとえばの話、寿司屋の板前が客に向かって、『忘れんでください。サカナをサバく包丁はあなたが持っているんじゃない。寿司を握る権限はオレの手のウチにあるんだから』とか言ったら、その店は半月でツブれるだろうな」
 「これ、要するに『それでは、大臣にもぜひ覚えておいていただきたいのですが、記事を書くペンはあなたが持っているのではありません。私が持っています』と言い返すことができなかった記者が腰抜けだったってことだよな」
「ワープロだろ、スマホかもしれんけど」
 と、当日の動画を見ていると様々な感想が思い浮かんで、いちいちイライラしてしまう。
 この時の会見に限らず、麻生大臣は、記者に対してたびたび「あんた」という呼称を使っている。自分の名乗りに「オレ」という一人称代名詞を採用することも多い。それどころか、この4月には、
 「お前、NHK? 見ない顔だな」
 と、取材者を「お前」呼ばわりしている(こちら)。

品性欠ける麻生財務相「お前、NHK? 見かけない顔だな」福田擁護質問され悪態
2018年4月25日 15時29分 J-CASTテレビウォッチ
http://news.livedoor.com/article/detail/14628928/

 これらの一連の不遜な態度が示唆しているのは、単に「対人マナー」や「礼儀」の問題ではない。大臣の言葉遣いの横暴さは、政治家と報道陣の関係性の変質という、より致死的な問題の露呈である可能性が高い。