Art + Culture

ヂョン・ヨンドゥ JUNG Yeondoo

ヂョン・ヨンドゥは1969年韓国 晋州生まれ。現在、ソウルを拠点に活動。2005年、韓国館の代表として「ヴェネツィア・ビエンナーレ」に参加、2007年には韓国の国立現代美術館の賞「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を最年少で受賞するなど、韓国を代表する現代美術作家として国際的にも高く評価されています。日本でも「アーティスト・ファイル2013」(2013年、国立新美術館)、「第4回恵比寿映像祭」(2012年、東京都写真美術館)、個展「地上の道のように」(2014年、水戸芸術館現代美術センター)ほか、多数の展覧会にて作品を発表してきました。ヂョンは写真や映像を主たる表現に用い、人々のささやかな日常に焦点をあてながら、夢や希望、そして何気ない人生にあたたかい眼差しをそそいできました。本展で紹介する二作品、《Kigali, Into the Night》(2016年)と《Wild Goose Chase》(2014年)は、全く異なる土地で撮影されました。前者はルワンダの首都キガリで、後者は日本の水戸市で。どちらも近年、人々の心に大きな痛手を残すような出来事が起こった場所です。ヂョンは、現地の人々とかかわることで彼らの生き方を理解しようとします。《Kigali, Into the Night》では旅行者である彼自身の立場で、そして《Wild Goose Chase》では地元に暮す盲目のマッサージ師の“視点”を通して、それを試みました。ヂョンは次のように述べています。「きみの暮らすところに昇る太陽は、ぼくのところでは沈みゆく太陽かもしれない。人はそれぞれ違った背景を背負って、ひとつの過去をみている。問題はどこまで共感できるかなんだけど、そういった過去をいかにその人その人のものとして記録するかが、常にアーティストにとって大きな課題なのだ」と。そこに暮らす人々と共に過ごし、彼らの何気ない日常に触れるなかで、ヂョンは彼らの人生やおかれた環境にどこまで近づけたのか。そして、それは作家に何をもたらしたのか。 本展では、上記作品に加え、《Kigali, Into the Night》のドキュメンタリー映像《ロードショー》(2017年)も展示いたします。是非、この機会にあわせてご高覧いただけましたら幸いです。

art-culture.world/articles/mot-now-best-of-the-museum-of-contemporary-art-tokyo-東京都現代美術館