デイム・トレイシー・エミン大英帝国勲章司令官 (CBE) 「…ヤリマン、ヤリマン、ヤリマン…」@ 強くおすすめYBA展 Dame Tracey Emin, Commander of the Order of the British Empire (CBE): "...slag, slag, slag..." @ Highly Recommended YBA Exhibition



国立新美術館と言えば、にっぽんを代表する美術家たちの日展。
日本美術展覧会と言えば、「天の声」、お美しい絵を描く美術先生たち。
日本美術展覧会の先生たちと言えば、毎年、100%、必ず、内閣総理大臣賞 (2人)、文部科学大臣賞 (3人)、東京都知事賞(5人)を受賞する作品を拝見できるのが、わたくしの楽しみの一つで御座います。
1. 令和7年度内閣総理大臣賞を受賞、日本美術展覧会会員岸野圭作先生おめでとう御座います。


2. 令和7年度内閣総理大臣賞を受賞、日本美術展覧会会員大谷喜男先生おめでとう御座います。

3. 令和7年度文部科学大臣賞を受賞、日本美術展覧会会員堤直美先生おめでとう御座います。

4. 令和7年度東京都知事賞を受賞、日本美術展覧会会員大豊世紀先生おめでとう御座います。

5. 令和7年度東京都知事賞を受賞、日本美術展覧会会員・審査員平野行雄先生おめでとう御座います。

ご存知のように、平成26年から令和5年まで日展理事長としてお務めになっておりました奥田小由女先生。左:前横浜美術館館長、国立新美術館館長 (令和元年〜令和8年) 逢坂恵理子氏@令和元年の日展テープカット・オープニングセレモニー

ご興味がある方へ、こちらのおリンクをお勧めいたします。令和2年11月3日の記事:
日本初、夫婦で文化勲章。日展理事長の奥田小由女先生におめでとうございます
For the First Time in Japan, Wife and Husband Received the Order of Culture. Congratulations to Chief Director of NITTEN: Maestra OKUDA Sayume
https://art-culture.world/reviews/nitten-order-of-culture-日展-文化勲章/



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現在、私が大好きなアーティスト、トレイシー・エミンの作品が国立新美術館で拝見できます。平成19年1月に開館した当館は本年度20周年という区切りの年を迎え、以下の展覧会が開催されています:
第41回 全国公募書道展
第103回 春陽展
第112回 光風会展
生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ
と
テート美術館 - YBA&BEYOND 世界を変えた90s 英国アート
2026年2月11日 ~ 2026年5月11日
https://www.nact.jp
京都市京セラ美術館
2026年6月3日 ~ 2026年9月6日
https://kyotocity-kyocera.museum/exhibition/20260603-20260906
展覧会とカタログが素晴らしく、アーティストたちのラインアップは半端じゃない。
サラ・エインズリー、フランシス・ベーコン、リチャード・ビリンガム、スタパ・ビスワス、ブラック・オーディオ・フィルム・コレクティヴ、ヘンリー・ボンド、クリスティン・ボーランド、アンジェラ・ブロック、ヘレン・チャドウィック、ディノス・チャップマン、ジェイク・チャップマン、マット・コリショウ、キース・コヴェントリー、マイケル・クレイグ=マーティン、マーティン・クリード、ジェレミー・デラー、キャシー・ド・モンショー、トレイシー・エミン、シール・フロイヤー、マーク・フランシス、アニャ・ガラッチョ、ギルバート&ジョージ、リアム・ギリック、ダグラス・ゴードン、ルーシー・ガニング、リチャード・ハミルトン、モナ・ハトゥム、ルベイナ・ヒミド、ダミアン・ハースト、ゲイリー・ヒューム、デレク・ジャーマン、サラ・ジョーンズ、アニッシュ・カプーア、ジム・ランビー、マイケル・ランディ、マーク・レッキー、サラ・ルーカス、スティーヴ・マックイーン、リサ・ミルロイ、シーマス・ニコルソン、クリス・オフィリ、ジュリアン・オピー、コーネリア・パーカー、サイモン・パターソン、グレイソン・ペリー、スティーヴン・ピピン、マーク・クイン、ジュリー・ロバーツ、デイヴィッド・ロビリヤード、ジョニー・シャンド・キッド、デイヴィッド・シュリグリー、ジョージナ・スター、ヴォルフガング・ティルマンス、ギャヴィン・ターク、マーク・ウォリンジャー、ジリアン・ウェアリング、レイチェル・ホワイトリード、エリザベス・ライト
※姓アルファベット順

カタログの中で私が最も気に入ったのは、キュレーター、国立新美術館主任研究員の山田由佳子氏によるエッセイでした。ここでは、その冒頭部分を引用させていただきますね。
「テート美術館 ー YBA & BEYOND・世界を変えた90s英国アート」のカタログ、
発行:ソニー・ミュージックエンタテインメント、2026年、ページ162より
山田由佳子 国立新美術館主任研究員
個人的なことと政治的なこと:
サッチャー政権とその後の英国におけるセクシュアリティをめぐる闘いとは?
1980年代後半から2000年代の英国を拠点に制作された作品を再考する本展は、アイデンティティやセクシュアリティに関する新しい視点と語りの可能性を示す企画である。国営企業を積極的に民営化し、国民皆保険制度、教育、社会保障等、かつては先駆的とされた英国の社会福祉にメスを入れた強硬なサッチャー政権(1979年ー90年)のもと、英国では不平等感が増大し、経済格差が拡大、貧困層が増加した。英国初の女性首相であるマーガレット・サッチャーは伝統的な家族観に根差した自身の主張を強化したことで知られる。その思想は「女性自身」(「ウーマンズ・オウン」)誌の1987年のインタビューではっきり示されたのであった。
「あまりにも多くの子どもや人々が「私の問題は、政府が対処すべきだ!」とか「問題を抱えた時は、補助金をもらって対処する!」「私はホームレスだから政府が住まいを用意すべきだ!」と考える時期を私たちは経験してきたと思います。多くの人々は、問題を社会に押し付けていますが、社会とは一体何でしょうか?そんなものは存在していません!個々の男女がいて、家族があるのです。政府は人々を通してしか何もできません。人々は、まず自分に目を向けて自らの面倒を見ることが重要です。」
(Douglas Keay, ‘Margaret Thatcher Interview for Woman’s Own (“no such thing [as society]”), Woman’s Own, 23 September 1987)
サッチャーはここで、異性愛者の核家族を国家の安定の重要な鍵として位置づけている。そして、移民、IRA(アイルランド共和軍)、炭鉱の労働組合、そして同性愛者を「私たち」の法秩序を脅かす内なる敵として見なしたのであった。また、英国にもHIVの感染拡大とその結果発症するエイズの流行が起き、男性の同性愛者へ差別が日増しに増大する中、同政権は1988年には悪名高い法である通称「セクション28」(政府が地方自治体や教育現場に「同性愛を助長すること」を禁止する地方自治法28条)を制定し、これに対しては、各地で抵抗運動が巻き起こった。この「セクション28」はその後10年以上英国社会に影響を及ぼし、2000年になってようやくスコットランドで、その後英国全土で2003年に停止された。つまり、1997年に労働党のトニー・ブレアが政権に就いて数年経ってから見直されるようになったということである。
本稿では、このような政治的混乱が起きた1980年代から90年代にかけて、クィア・アート・ヒストリーの中で最も重要、かつ先駆的な足跡
を残した英国の作家であるフランシス・ベーコン、ギルバート&ジョージ、デイヴィッド・ロビリヤード、そしてデレク・ジャーマンが、いかにして個人的な経験から社会の偏見に異議を唱え、かつ、自信の欲望やコミュニティに対する力強い表現をしたのかを検討する。
山田由佳子氏の考えさせられる文章は、次のような疑問を投げかけている。知性と良識を備えた日本国民の70%が、極右で保守的な高市早苗総理――いわば日本版のサッチャー――を選んだのだろうか?
はい。日本国民の大多数は、再び軍事力を増強し、より大規模な防衛軍を望んでおり、日本の愛国心は国歌を大声で歌うことや、天皇の前で「天皇陛下万歳」と叫ぶことを求めているのです。元内閣府特命担当大臣 (クールジャパン戦略) 靖国神社に参拝「日本人として当たり前」高市早苗総理は鉄拳を見せている。
高市早苗氏とそのチームは、「YBA & Beyond」展に代表される1990年代の「クール・ブリタニア」コンセプトを模倣していた。
クール・ブリタニア(1990年代)とクール・ジャパン(2000年代~現在)は、いずれもソフトパワーを用いて国家の評判と輸出を促進する政府主導のブランディング戦略であるが、その内容と時期には違いがある。「クール・ブリタニア」はブリットポップ、ファッション、そして文化的センスに焦点を当てていた。
一方、「クール・ジャパン」はアニメ、マンガ、ゲームといったポップカルチャーの輸出を中心に据えつつ、「カワイイ」や伝統文化も同時に推進している。
つまり、国立新美術館で開催中の本展は、英国という国を宣伝するためのプロモーション・アジェンダとして利用されていることがわかる。
そして、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントは、音楽業界を前面に押し出すことに躍起になっている。
昨年の5月、私は「2026年ヴェネツィア・ ビエンナーレ 日本館 アメリカ人荒川ナッシュ医に決定。個人的な意見:小泉明郎の方が良かった。」の文章の中で次のように説明しました:
「荒川ナッシュ医さんは、アメリカで外国人アーティストとして生き抜き、活動する方法を知っています。
残念ながら、私自身、日本での私生活を変え、多くの涙と悲しみを味わうことになる、数々の恐ろしい経験をしなければなりませんでした。日本のキュレーターやギャラリーオーナーは、こうしたことをすべて無視しています。
いくつか挙げてみます:ゼロからの日本語学習、日本の資産価格バブルの崩壊、高額な家賃を含む不動産業者による差別、外人と呼ばれること = エイズ人 (“Gaijin” = “Aids-jin”)、永住権取得への非人道的に高いハードルによる尊厳の喪失、震災、原子力発電所の事故、新型コロナウイルス感染症のパンデミック、そして日本人妻との二度の離婚、外国人であるがゆえに戸籍を持てないため二級市民扱いされること、夫婦別姓の禁止などです。」
注意深い読者なら、そこから1990年代の面影を読み取ることができるだろう。
「YBA & Beyond」展で熟考している間に、人は自分自身の中に、個人の精神の中で、90年代をどれだけ発見できるでしょうか。
東京、2026年4月25日
亜 真里男
ご参照:
神谷幸江キュレーターの悲惨な差別行動。なぜ彼女は「時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010」展で亜 真里男の作品を展示しなかったか?
Curator KAMIYA Yukie’s tragic discriminatory actions. Why didn’t she exhibit Mario A’s work in the exhibition “Prism of the Real: Making Art in Japan 1989–2010” ?
https://art-culture.world/reviews/kamiya-yukie-神谷幸江/




































