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★バルテュス★バルテュス★バルチュス★  vol.10
バルテュス東京展もいよいよ本日(6/22sun)までとなりました。
7/5から京都市美術館にて始まります。。。
http://balthus2014.jp/
さて、今回のバルテュス展において気になる作品はたくさんありますが、そのうちのひとつ『目ざめ(Ⅰ)』(1955)。こちらはカラヴァッジョの『勝ち誇るアモール』(1601)から相を得ているという見解が一般的な様ですが、生前お互いに交流があり、バルテュスの作品も個人所有していたというマルセル・デュシャン。彼の未完の遺作『(1)落下する水、(2)照明用ガス、が与えられたとせよ』 (Étant donnés: 1° la chute d’eau, 2° le gaz d’éclairage)(1946ー66)にも、その類似性があるのか無いのか。。。
デュシャンが亡くなってからこの遺作は発見されたというのが真説ですので、直接影響は無かったといえます。逆にデュシャンがカラヴァッジョからの影響があった可能性はあるのでしょうか。。。
カラヴァッジョ『勝ち誇るアモール』は、アモール(愛)は世の中のすべてのものと比べて優れているという寓意が含まれております。アモールの下には武力(甲冑)、芸術(楽器、楽譜)、知識(コンパス、三角定規)、ベットにの上には権力(王冠)が無造作に置かれております。
もちろんバルテュスにはそのような寓意は含まれておりません。
モデルは兄のピエールの娘フレデリック・ティゾン。シャシーの城に8年も同棲していたモデル兼パートナーです。
カラヴァッジョ作品の印象と異なるのはモデルが似たポーズを取ってはおりますが、モデルの三本の上肢と下肢はカンバスの端のギリギリまで延びており、モデルはまるでこの絵画のフレームに掴まっている、もしくはフレーム自体を支えているようでもあります。バルテュスはこのとき「フレーム」ということを意識していたのではないかという仮説を立てます。
デュシャンの遺作は古い木製の覗き穴から覗き込むという作品です。覗き穴から視ると、更に輪郭がランダムに穿かれたフレームが見えます。その奥にスイスの自然の景観(野山、木々、滝)とガス灯を掲げる女性の裸体が横たわっております。
この作品は窃視欲動という覗き見的な欲望がテーマとなっているものです。
「絵画を作り出すのは、それを視る者(ルガルドゥール/観衆)である」(デュシャン)
ロベール・ルベルによれば、「ここで「受け身」の見物人(スペクタトゥル)から、「積極的」な観衆(ルガルドゥール)に、さらに「共犯的」な視姦者(ヴォアイウール)になることを強いられるのだ。もし視覚の禁忌を侵す覚悟があれば、、、」
デュシャンのこの謎めいた作品『etant donnes』をもとに、ヤン・ファーブル、T.R.エリクソンなど作品を制作。